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変動金利が0.5%上がると返済はいくら増える?残高別早見表

答えを先に。元利均等返済・基準金利1.2%で計算すると、借入残高3,000万円・残期間35年の人は、金利が+0.25%で月の返済額が約3,600円、+0.5%で約7,300円、+1.0%で約15,000円増えます。残高2,000万円なら、その3分の2(+0.5%で約4,900円)です。ただし「5年ルール・125%ルール」を採用している銀行では、返済額が変わるタイミングは5年ごと、上がり幅は直前の125%までに抑えられます。その代わり、払いきれなかった利息が後ろに積み残る(未払利息)ことがあります。以下の早見表で、自分の残高と残期間に置き換えて確認してください。

早見表:残高×残期間×上昇幅で、月の返済額はいくら増えるか

次の表は、いまの金利を年1.2%(2026年10月時点の主要行の変動金利の目安 1.0〜1.3%の中ほど)と置き、そこから+0.25%・+0.5%・+1.0%上がったときの月返済額の増加分です。元利均等返済、ボーナス返済なし、残高・残期間はそのまま継続という前提で、100円単位に丸めています。

借入残高 \ 残期間 20年 25年 30年 35年
+0.25%(1.2→1.45%)
2,000万円+2,300円+2,300円+2,400円+2,400円
3,000万円+3,400円+3,500円+3,500円+3,600円
4,000万円+4,600円+4,600円+4,700円+4,800円
5,000万円+5,700円+5,800円+5,900円+6,000円
+0.5%(1.2→1.7%)
2,000万円+4,600円+4,700円+4,800円+4,900円
3,000万円+6,900円+7,000円+7,200円+7,300円
4,000万円+9,200円+9,400円+9,600円+9,700円
5,000万円+11,500円+11,700円+11,900円+12,200円
+1.0%(1.2→2.2%)
2,000万円+9,300円+9,500円+9,800円+10,000円
3,000万円+14,000円+14,300円+14,600円+15,000円
4,000万円+18,600円+19,100円+19,500円+20,000円
5,000万円+23,300円+23,800円+24,400円+25,000円

見方のコツは2つです。第一に、増加分は残高にほぼ比例します。残高2,500万円なら、2,000万円の行と3,000万円の行の中間を見てください。第二に、残期間が長いほど増加分は少し大きくなりますが、差はわずかです(35年と20年で5〜8%程度)。したがって「残高1,000万円あたり、+0.25%で月約1,200円、+0.5%で約2,400円、+1.0%で約5,000円」と覚えておくと、ざっくり暗算できます。

参考までに、基準となる月返済額(金利1.2%)は、3,000万円・35年で87,511円、3,000万円・30年で99,273円、2,000万円・35年で58,340円、4,000万円・35年で116,681円です。+0.5%で3,000万円・35年なら、年間では約8.8万円の負担増になります。

検算用の式(元利均等返済):

月返済額 = 借入残高 × r × (1+r)^n ÷ {(1+r)^n − 1}(r = 年利÷12、n = 残り回数)

たとえば3,000万円・35年・1.2%なら r = 0.001、n = 420 で、(1.001)^420 ≒ 1.5216 となり、月返済額 ≒ 87,510円。表計算ソフトなら =PMT(1.2%/12, 420, -30000000) で同じ値が出ます。

前提にした「いまの金利」:日銀1.25%、主要行の変動は1.0〜1.3%

早見表の基準金利1.2%は、次の数字から置きました(取得日はいずれも2026年10月19日)。

項目数字時点・出典
日銀の政策金利(無担保コールレートO/N物の誘導目標)1.25%程度(従来1.0%程度から引き上げ)2026年9月18日決定。日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(公式PDF)
三菱UFJ銀行 変動金利(新規・最優遇)年1.195%2026年10月借入分。同行公式ページで確認
イオン銀行 変動金利1.040%2026年10月時点の二次情報(ゼロシステムズ 2026-10-03)
みずほ銀行 変動金利1.275%二次情報(同上、2026-10-03公開)。同行公式ページは直接確認できていない
りそな銀行 変動金利1.250%2026年10月時点の二次情報(同上)
【フラット35】全期間固定(21〜35年・融資率9割以下)年3.83%〜5.84%(最頻3.83%)2026年10月。住宅金融支援機構の公表PDF

ここで押さえておきたいのは、変動金利の「上がり方」の仕組みです。主要行の多くでは変動金利の基準が短期プライムレートに置かれ、短期プライムレートは日銀の政策金利に連動して動く傾向があります(自分の銀行の仕組みは商品説明書で確認してください)。日銀は2026年9月18日の決定で、政策金利を従来の1.0%程度から1.25%程度へ、0.25%刻みで引き上げました(過去の決定日の一覧は日銀サイトで確認できます)。つまり、早見表の「+0.25%」は利上げ1回分、「+0.5%」は2回分、「+1.0%」は4回分のイメージです。いまの残高で「+1.0%」の列が家計に収まるかどうかが、ひとつの目安になります。

固定との比較を1点だけ。【フラット35】の最頻金利3.83%は、変動1.2%より2.6ポイント以上高い水準です。3,000万円・35年なら月返済額は概算で約13万円と、変動(87,511円)より4万円強高くなります。固定は「今後の上昇を先に払う」選択、変動は「上がったら払う」選択で、どちらが有利かは今後の金利次第であり、断定はできません。

5年ルール・125%ルール:返済額が変わらなくても「未払利息」に注意

変動金利は主要行の多くで年2回金利が見直されます(見直し月は銀行ごとに違うので、商品説明書で確認してください)。ただし、毎回の見直しでそのまま返済額が変わるとは限りません。主要行の多くで採用されているのが次の2つのルールです(採用の有無・内容は銀行によって異なります。採用していない銀行もあります)。

  • 5年ルール:金利が変わっても、月の返済額は5年間据え置き。6年目に見直す
  • 125%ルール:見直し後の返済額は、直前の返済額の125%(1.25倍)が上限

数字で確認します。3,000万円・35年・1.2%の月返済額は87,511円。125%ルールの上限は 87,511円 × 1.25 = 109,389円です。早見表の+1.0%(2.2%)のときの返済額は約102,500円なので、利上げ4回分の上昇でも上限には届きません。上限に当たるのは、見直しまでの5年間で金利が1.5%前後以上上がったような場合です。

ここで大事なのは、ルールは「払う総額」を減らすものではないという点です。金利が上がれば、月々の返済に含まれる利息は増え、元金に回る分が減ります。返済額が据え置かれたまま利息が返済額を超えると、払いきれなかった利息(未払利息)が発生し、後ろに繰り延べられます。繰り延べられた分は、最終回にまとめて請求されたり、期間延長で調整されたりします。「返済額が変わっていないから大丈夫」ではなく、返済予定表で元金の減り方を見るのが、変動金利と付き合う基本です。

なお、見直しのタイミングは銀行ごとに違います。利上げの決定から実際の返済額への反映まで、数カ月のずれがある銀行もあります。自分の銀行の見直し月と反映時期を、返済予定表や商品説明書で確認しておきましょう。

読者が今日できる3つの行動

1. 返済予定表で「残高」と「残期間」を確認する

銀行のアプリや郵送の返済予定表に、現在の借入残高と最終返済日が載っています。これが早見表を読む起点です。借入当初の金額ではなく、いまの残高で見てください。たとえば当初3,500万円でも、7年返済していれば残高は3,000万円を切っているはずで、増加分は2,000万円と3,000万円の行の間になります。

2. 早見表で「+0.5%」と「+1.0%」の増加分を家計に当てる

+0.25%は利上げ1回分です。2026年9月に利上げがあり、今後も上下する可能性がある局面であることを踏まえ、「+1.0%」の列まで見て、月の増加分を貯蓄や固定費のどこで吸収できるかを考えます。吸収できる見通しがあるなら、変動のまま続ける判断にも根拠ができます。

3. 固定への借換・繰上返済を「数字で」試算する

増加分が吸収しにくいなら、選択肢は(a)全期間固定や長期固定への借換、(b)繰上返済で残高を減らす、の2つが基本です。借換は諸費用(事務手数料・保証料・登記費用などで数十万円規模)がかかるため、金利差だけでなく総支払額で比べる必要があります。繰上返済は、期間短縮型か返済額軽減型かで月の返済額への効き方が異なります。残高1,000万円あたり+0.5%で月約2,400円という感覚を使うと、「残高を500万円減らすと、金利上昇の影響のうち500万円ぶん(+0.5%で月約1,200円)が消える」と見積もれます。返済額軽減型なら、残高が減ったぶん月の返済額そのものも下がります。いずれも、各銀行の公式シミュレーターか、金融機関・FPに相談して個別の条件で試算してください。本記事では特定の商品を推奨しません。

まとめ

  • 変動金利が+0.5%上がると、残高3,000万円・残期間35年で月約7,300円、残高1,000万円あたり月約2,400円増える(基準1.2%、元利均等)
  • 2026年9月に日銀が政策金利を1.25%程度へ引き上げ、主要行の変動は1.0〜1.3%、フラット35は3.83%(いずれも2026年10月時点)
  • 5年ルール・125%ルールは「上がり方をなだらかにする」仕組みで、総額を減らすものではない。返済予定表で元金の減り方を確認する

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免責
本記事の数字は、元利均等返済・ボーナス返済なし・基準金利1.2%という前提での試算です。実際の返済額は、金融機関の金利・手数料・返済方式・金利見直しのルールによって異なります。金利は2026年10月時点の公表値および二次情報(本文の出典一覧参照)であり、今後変動します。個別のローンの判断は、ご利用の金融機関またはファイナンシャルプランナーにご相談ください。本記事は特定の金融商品の勧誘・推奨を目的としていません。詳しくは免責事項をご覧ください。

出典(取得日 2026年10月19日)

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