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中古マンション価格は築25年で4割下がる?築年数別の下落率表

答えを先に。首都圏で2025年に成約した中古マンションの㎡単価は、築0〜5年を100とすると、築6〜10年で約92、築11〜15年で約79、築16〜20年で約69、築21〜25年で約60、築26〜30年で約45、築31〜35年で約31です。年率に直すと、築25年までは年1.7〜2.9%ずつ、築25〜35年は年5.6〜7.3%と下げ幅が大きくなります(公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)」2026年2月25日公表、取得日2026年10月19日)。なお前年の2024年版では、築36年以降はほぼ横ばいでした(二次情報。詳細は本文)。以下の表で自分の物件の築年帯を探し、「㎡単価×専有面積」でざっくりした資産価値を見積もってください。

築年帯別の成約㎡単価と下落率(首都圏・2025年成約分)

表の「成約価格」「専有面積」「㎡単価」は、東日本レインズの年次レポート2025年版にある首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の中古マンション成約状況の数値です。「指数」「前の帯からの下落率」「年率換算」は、その数値から筆者が計算しました(年率は帯の幅を5年とみて複利で換算)。表は東日本レインズの公表値をもとに筆者が作成したもので、元の図表そのものではありません。

築年帯 成約価格(万円) 専有面積(㎡) ㎡単価(万円/㎡) 指数(築0〜5年=100) 前の帯からの下落率 年率換算
築0〜5年8,66660.33143.64100——
築6〜10年8,20162.16131.9491.9−8.1%年−1.7%
築11〜15年7,33564.28114.1179.4−13.5%年−2.9%
築16〜20年6,70967.6899.1369.0−13.1%年−2.8%
築21〜25年6,07570.5686.1059.9−13.1%年−2.8%
築26〜30年4,28666.5164.4544.9−25.1%年−5.6%
築31〜35年2,63859.7744.1430.7−31.5%年−7.3%
築36〜40年取得できず取得できず取得できず———
築41年〜取得できず取得できず取得できず———

出典: 東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)」図表6(2026年2月25日公表)。築36年以降の2帯はレポートに数値がありますが、取得した数値の検算が合わず確認できなかったため、推定で埋めずに「取得できず」としています。

第一に、築25年までは「5年で8〜13%、年2〜3%」のなだらかな下落です。築0〜5年から築6〜10年への下落が8.1%と小さく見えますが、帯ごとに物件の構成(立地・広さ)が違うため、「同じ物件が5年で8%しか下がらない」という意味ではありません。

第二に、築25年を越えると下落が加速します。築21〜25年から築26〜30年で25.1%、さらに築31〜35年で31.5%下がり、年率では5〜7%です。築浅の3割の水準になるのが築31〜35年です。築0〜5年の中央(築2.5年)から築21〜25年の中央(築23年)までを通算すると年−2.5%、築31〜35年の中央(築33年)までなら年−3.8%になります(通算は帯の中央値どうしの年数で複利換算。表の年率は帯幅5年で換算しているので前提が異なります)。

第三に、築36年以降は、2024年版では横ばい〜逆転でした。2025年版の該当行は上記の理由で保留しましたが、前年の2024年版(二次情報。アットホーム記事経由、取得日2026年10月19日)では㎡単価が築31〜35年40.54万円、築36〜40年41.24万円、築41年〜47.66万円と、築31年以降はほぼ横ばいで、築41年〜のほうが高い逆転も見られます。古い帯ほど都心の好立地物件の比率が高いことが一因と考えられますが、レポートに要因の記載はなく、この点は推測です。

前年の2024年版(2025年2月25日公表、数値は二次情報)と比べると、比較できた3帯ではいずれも㎡単価が上がっています。築0〜5年は126.08万円から143.64万円へ+13.9%、築6〜10年は109.09万円から131.94万円へ+20.9%、築31〜35年は40.54万円から44.14万円へ+8.9%です。築浅ほど上昇率が高い一方、指数の形はほぼ同じで、2024年版で同じ計算をすると築21〜25年は59.3、築26〜30年は45.8、築31〜35年は32.2です。「築25年で約4割、築30年で5割強の下落」という形は2年続けて観察できています。

自分の物件に当てる3ステップ(査定ではなく公開データからの試算)

ここからは表を自分の物件に当てる手順です。不動産会社の査定ではなく、公開データから自分で行う試算であることを先に断っておきます。

ステップ1: 同じ駅・同じ築年帯の成約㎡単価を調べる

表の㎡単価は首都圏全体の平均で、都心と郊外では水準が大きく違います。自分の物件に近い数字を得るには、同じ駅・同じ築年帯の成約事例を見ます。公開ツールは2つあり、不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」(成約価格を沿線・駅・築年・面積で絞って一覧できる)と、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」(取引価格情報を地図で確認できる)です。いずれも無料・登録不要で、成約価格と専有面積が出るので、価格÷面積で㎡単価を出せます。事例が5件以上集まったら中央値をとると、外れ値の影響を抑えられます。

ステップ2: ㎡単価×専有面積で見積もる

調べた㎡単価に自分の専有面積を掛けます(登記簿の内法面積か販売図面の壁芯面積か、事例側と揃えます)。たとえば同じ駅・築16〜20年の成約㎡単価が70万円/㎡、専有面積65㎡なら、70×65=4,550万円が目安です。首都圏平均の99.13万円/㎡を使うと約6,443万円になり、地域で結果が大きく変わることがわかります。事例が取れない駅では、「同じ駅の築浅の成約㎡単価×表の指数」で概算する方法もあります。築浅が120万円/㎡なら、築21〜25年は120×0.599≒72万円/㎡です。

ステップ3: 上下する幅を見込む

同じ駅・同じ築年でも、成約㎡単価は管理状態(大規模修繕の実施履歴、修繕積立金の積立状況)、階数・向き・眺望、駅からの距離、室内のリフォーム履歴で上下します。ステップ1で集めた事例の最高と最低を見て、自分の物件がどのあたりかを考えてください。試算値は「売れる価格」ではなく「判断の起点」です。実際に売る・買うときは、複数の不動産会社の査定と比べてください。

売却時の価格を「いまの相場水準がそのまま続いた場合」として試算するなら、指数の比を使います。築12年で買った物件を築22年で売ると仮定すると、指数は79.4から59.9へ、比率は59.9÷79.4≒0.754です。市場全体の水準が変わらないと置けば、5,000万円で買った物件は約3,770万円、10年で約25%の下落が目安になります。ただし「水準が変わらない」は強い仮定です。2024年から2025年の1年で、比較できた3帯が9〜21%上がったように、水準そのものが上下すれば結果は大きく変わります。これは過去データの形を当てはめた目安であり、将来の価格の予測ではありません。

注意点:地域差・築浅の歪み・旧耐震・維持費

1. 首都圏の平均であり、個別物件は上下する
表は首都圏1都3県で2025年に成約した中古マンションの集計です。東京都区部と郊外では㎡単価の水準も下落のカーブも異なります。駅近や管理状態の良い物件は帯の平均より高く成約することもあり、逆もあります。表は市場全体の形を知るためのもので、個別の価格はステップ1の事例で確認してください。

2. 新築価格が高騰する局面では、築浅の指数が歪む
築0〜5年の㎡単価は前年から13.9%、築6〜10年は20.9%上がりました。新築価格の高騰が築浅中古に波及すると、「築0〜5年=100」の分母が大きくなり、古い帯の指数は見かけ上小さく出ます。いまの指数の低さの一部は「築古が下がった」のではなく「築浅が上がった」ことによるものです。築浅の価格が調整すれば、指数の形も変わります。

3. 旧耐震(1981年以前)の境目
1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準です。2025年時点ではおおむね築44年以上にあたり、表では「築41年〜」の帯に、1981年6月以降に建築確認を受けた新耐震の物件と混在しています。旧耐震は住宅ローンの融資条件や住宅ローン控除の適用(既存住宅の要件は年度で変わるため、詳細は国税庁の案内で確認してください)で不利になることがあり、同じ帯でも価格差が出ます。築40年前後の物件では、築年数より先に「新耐震か旧耐震か」を確認してください。

4. 管理費・修繕積立金は価格とは別に重くなる
築年が進むと、長期修繕計画に沿って修繕積立金が段階的に増額されたり、大規模修繕のために一時金が徴収されたりすることがあります。表の価格には含まれませんが、購入後の負担として効いてきます。売却時にも、積立金の残高や長期修繕計画の有無が買い手の判断材料になり、価格に影響します。管理会社が発行する重要事項調査報告書で確認できます。

なお、近畿圏(近畿レインズ)にも築年帯別の集計がありますが、今回は2025年分の数値を確認できなかったため、本記事は首都圏のみで書いています。

まとめ

  • 首都圏の中古マンション成約㎡単価は、築0〜5年を100として築21〜25年で約60、築26〜30年で約45、築31〜35年で約31(東日本レインズ2025年版、2026年2月公表)
  • 下落は築25年まで年2〜3%、築25〜35年は年5〜7%と加速。築36年以降は2024年版では横ばい〜逆転(二次情報。2025年版は未確認)
  • 自分の物件は「同じ駅・同じ築年帯の成約㎡単価×専有面積」で試算し、管理状態・旧耐震・修繕積立金で上下を見込む

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免責
本記事の数値は、公益財団法人東日本不動産流通機構が公表した首都圏の成約データ(2025年版、2026年2月25日公表。比較用の2024年版は二次情報)を筆者が整理・計算した試算であり、不動産鑑定や不動産会社の査定ではありません。個別の物件の価格は、立地・管理状態・市況によって表の数値から上下します。売却・購入の判断は、不動産会社や専門家にご相談ください。本記事は特定の商品・サービスの勧誘を目的としていません。詳しくは免責事項をご覧ください。

出典(取得日 2026年10月19日)

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